美熟女探偵・試作版/中円寺・著
1
寿々美達が住む町に変質者が出現するという噂が流れてから数週間が経つ。
噂は現実離れしていて警察はまともに取り合っていなかった。
女性が歩いていると、突然下半身を丸出しにした男が現れるという所までは一般的な痴漢の範疇だったが、男のペニスがまるでホースの様に長く、男がそれを振り回していくうちにどんどん太くなっていき、女性の顔をその硬くなったナニで叩いて叩いて叩きまくるというのだから、都市伝説の一種と考えられ取り合ってもらえなくても仕方が無いところである。話半分でも荒唐無稽すぎた。実際問題として被害届も今のところ出されていなかった。
そんな折、寿々美のもとに相談が持ちかけられた。相談の主は近所に住むOLだった。寿々美よりは10歳くらいは若いだろうか。つとむが警官である事を聞いて相談に来たのだという。
相談内容は、例の変質者の件だった。そのOL自身が被害にあったのだという。男性の局部を見せられて悲鳴を上げるほどウブではないし、顔を叩かれた程度なので被害としては大した事は無いがと前置きをしてから、OLは続けた。
「相手がまともじゃないから怖いんです。今度また出会った時はあの男が武器を持ってるかもしれないじゃないですか」
今度は殺されてしまうかもしれないとOLは言う。
警察に被害届けを出すべきなのかどうなのかも決めかねるらしい。根掘り葉掘り訊かれるのも鬱陶しいし、警官からセクハラに遭いそうだと思ってもいるようだ。
その気持ちは判らない事もないと寿々美は同意を示しておいた。確かに警察に訴え出るのは敷居が高い。被害の程度が軽いからなおさらであろう。
「御主人に伝えてもらって、パトロールとか強化してもらえませんか」
OLは寿々美に頼み込んだ。
「取り合えず伝えておくけど、あまり期待しないで」
寿々美は申し訳無いと謝るしかなかった。
「私が殺されない限り、警察なんてきっと動かないですよね」
そう呟いたOLを見送る寿々美は遣り切れない気持ちで一杯だった。
その晩寿々美はつとむに事のあらましを伝えたが、返ってきた答えは予想通り芳しいものではなかった。
「被害届が提出されれば動けるんだけど……」
申し訳なさそうにうな垂れるつとむを見て寿々美は覚悟を決めた。
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そういった訳で私柳生寿々美の目の前には、変態男が立っています。
噂通り下半身を丸出しにして。
上半身はジャージで、目出し帽をと野球帽を被っています。 私といえば例の格好です。パワーアップしたまぼろしパンティスタイル。
ちょっと恥ずかしいですけど、正義の為です。
相手はその……、お、おチンチンを、その振り回し始めました。
想像していたのよりは短いでしょうか。
1メートルくらいのを想像してましたから。
実物は40センチくらいですね。
それでもつとむさんのに比べると遥かに長いです。
それと、どうやらこの犯人、まぼろしパンティを知っていたみたいです。
私を見た途端
「ま、まぼろしパンティ……」
って絶句してましたから。
油断できません。
あぁ、男のオチンチンが硬くなってきたみたいです。棒みたいになってきました。
太さが増して、長さも伸びたみたい。
「どうじゃあ、俺の物干し竿は!」
って叫んでます。
た、確かに立派です。逞しいです。
でも負けてはいられません、こっちはまぼろしパンティなんですから。
「そんなモノ、このまぼろしパンティには通用しないわよ」
って言ってやりました。
そしたら相手は怒って、その汚らしいアレで殴りかかってくるじゃないですか。
肉体的ダメージはそうでもないんですが、汚らわしいのと、気持ち悪いので精神的ダメージは大きかったです。
男は調子に乗ってバシバシ殴ってきます。 腹が立ったので、その汚いアレを掴んでやりました。
真剣白刃取りの要領です。 握ってやった瞬間男が
「あはぁ」
と情けない声を上げました。
その声を聞いてスイッチが入ってしまったわけではないんですけど、男を許せない気持ちとか色んなのとごっちゃになって、
気がついたらその変態男のオチンチンを咥えちゃってました。
4
また、そのモノがひどいんです。
長いのに皮を被ってて、変な匂いがプーンとするし、なんか不潔そうな固形物もあちらこちらにくっついてます。
それでもペロペロ舐めまわしちゃいました。
これも使命ですから。
皮も剥いて、唾液をたっぷり塗して吸い上げてやるんです。
でも、つとむさんのとは全然違います。
愛情の有る無しって大事ですね。
変態男のの方が長くて逞しい気もするんですけど全然良いと思えないんです。
不潔で不気味なだけ。
剥き剥きして吸って、竿のところも手でしごいてあげてたら、更に膨れてきました。
男の声も切羽詰まったものになってきた気がします。
もう少しだわ、
って油断したわけではないんですけど、一瞬の緩みがあったのかもしれません。
気が付いたときにはもう遅くて、身体を持ち上げられてしまったんです。
プロレスのボディスラムっていうんでしょうか、あんな感じです。
そのまま地面に叩きつけられました。
それでも必死に相手のおチンチンからは手も口も離さなかったのは、我ながら大したものだと思います。
仰向けに倒されながらも、相手への責めは止めませんでした。
しかし、私の股間も丁度男の顔の前にあるのです。
格好の標的になってしまいました。
太腿をしっかり抱え込まれ、際どいパンティ越しに大事な所を舐められてしまったのです。
「ああぁ」
思わず声が出てしまいました。
こちらも負けずに舐めまくってやります。
その格好は、シックスナインそのものですが、躊躇っている余裕はありません。
舐めたり、吸ったり、摩ったり。
モノが長すぎて、全てを同時に行えないのが歯痒いです。
そうこうしてる内に、パンティがずらされ始めてしまいました。
もともとかなり過激なTバックで殆ど隠せてはいなかったのですが、ずらされてしまったことで、アソコもヘアも丸出しになってしまったみたいです。
直にペロペロ舐められる刺激が頭の中をズキューンと突き抜けました。
「あああぁぁん」って声が漏れるのを抑えようがありません。
5
アソコをパックリと開かれ、浅瀬をペチャペチャされてます。
恥ずかしいお汁が溢れてくるのが自分でも分かります。
変態男の舌がクリちゃんにも伸びてきて、ペロリと舐められました。
身体がビクンてなっちゃいます。
「うへへ、アソコをパックリ広げられて、やらしい汁が垂れ流しになってるぜ、まぼろしパンティ」
男の声が響きます。
口に出されてしまったことで、恥ずかしさは倍増です。
余計にお汁が溢れてきちゃいます。
「クリトリスもこんなに膨れてきやがった」
そう言って男は指先で触ってくるではないですか。
「あひいぃぃん」
恥ずかしい声が次々漏れてきちゃいます。
「皮も剥いてやるぜ」
そう言いながら変態男はクリちゃんの皮を剥こうとしてきます。
「ダメえぇ」
そんなことされたら……、言葉にする前に実行に移されてしましました。
敏感になったクリちゃんが直接いじられます。
「ひいぃん、ひいぃぃ」
もう何も考えられなくなりそう。
「すげえな、ただの変態じゃねえか。この雌豚パンティ」
そう言う男に何の反論も出来ません。
男は一旦クリちゃん責めを止めると、続けてアソコに指を入れてきました。
「ひい」
遂に大事な所まで汚されてしまった悲しみで叫んでいましたが、一方でチャンスだとも思ってました。
クリトリスへの刺激に比べると、膣への刺激はマイルドな感じがします。
何も考えられないような状態ではありません。
この隙に相手への責めを強化していくしか活路はないでしょう。
もちろん相手の攻撃が効いていると思わせる為に、感じている演技をオーバーにやり続けることも忘れません。
「ああん、ああぁん」
と淫らに声を上げながら反攻開始です。
声を上げつつ、口で咥えます。空気によって更に刺激出来るのではと考えました。
舌で舐めて、唾液をたっぷり塗して、更に吸い上げて。
男の指も必死で私の中を掻き混ぜます。
時折指が子宮口を叩き、刺激でクラッときてしまいますが、致命傷には至ってません。
こっちも新たな方法に挑んでみました。
6
相手が呼吸するタイミングに合わせて身体を入れ替えました。
今度は私が上から被さっています。
その体勢で上体を思い切り逸らして、相手の足元に身体を必死でずらします。
そうすると、男のオチンチンが地面と垂直に近くなりました。
それを何とか口で咥えながら、竿の部分を胸の谷間で挟み込みます。
両方の二の腕を使って胸を寄せて柔らかく竿を包み込んでやりました。
それから更に手を伸ばし、両手は玉玉をいじってやります。
「うぎょほほぅ、ど、どうなってるんだあぁ」
男が喚きます。
私の背中が邪魔して、自分の下半身で何が行われているのか判らないのでしょう。
その声は戸惑いと快感でグチャグチャでした。
私は一気にかたをつけてしまおうと必死で全身を使いました。
しかし相手もこのままでは終わりません。
「くっそう、負けねえぞ」
そう言うと、私の中に突き込んだ指をやたらめったらに動かすのです。
その指先がある一ヶ所をこすりました。
その途端私は口を離し
「あひいいいぃぃ」
とそれまで以上の恥ずかしい声を上げてしまいました。
いわゆるGスポットと呼ばれる所なのかも知れません。
自分でも判りませんが、その辺りが私の弱点であるのは確かでした。
「ここか、ここがええのんか
」男は調子に乗って下卑た声を張り上げます。
その場所を重点的に責めてくるのと同時にクリちゃんにも指を伸ばしてきました。
敏感なポイントを二ヶ所同時に責められ、もう負けそうです。
「あひ、あひいぃぃん」
それでも気力を振りしぼりました。
こうなったらもう後はどちらが先にイクかの勝負です。
こんな不潔な変態には負けられない、その思いで必死に気持ちよさに耐え手や口を動かしました。
ああ、でもスゴク気持ち良いです。
つとむさんとの性活では感じなかったような気持ちよさです。
ち、違うんです、つとむさんとこの男を比べているんじゃないんです。
この男のテクニックが優れてるとかそういうんじゃなくて
なんて言うんでしょうか、まぼろしパンティとして敵にやられてしまっているという
その背徳感とでも言いましょうか、そんな感じなんです
その感じが私を快楽に突き落としてしまっているんです。
私が負けたら、つとむさんの負けということにもなってしまう
そんな思いが駆け抜け、更に必死で手や舌を動かしました。
7
そして遂にその時が訪れました。
「おふ、おふふ、むごごご」
男が不気味な唸り声を上げ始め、咥えているモノも異様な膨らみを見せています。
射精の兆しです。
いよいよだと思い必死で追い込みをかけました。
頃合をみて吸い上げた後、口を離しました。
そんな穢れた精液など飲む義理はありません。
ドピュッドピュッと大量に白濁液が撒き散らされるのを確認しました。
男は
「あぁぁ」
と情けない声を上げビクンビクンと震えています。
その時です、意識朦朧とした男の指が、私の中で跳ね回りました。
痙攣状態の動きだったと思います。
しかしその指は私の弱点を刺激したのです。
昂ぶっていた私はその一撃でやられました。
オシッコがでそうな感じというんでしょうか、我慢できなくなった次の瞬間にはアソコから飛沫を撒き散らしてしまってました。
「ああぁ」
快感と恥ずかしさで声をあげてしまいます。
しかし気を失うほどの衝撃ではありません。
ダメージは変態男の方が強いようでした。
私はふらつく身体をなんとか支え、立ち上がりました。
倒れて動けずにいる男の頭元に立つと、その帽子と目出し帽を奪い取ったのです。
8
「ぐわ」
男は朦朧としながらも顔を隠そうとしました。
しかし一瞬見ただけですが、私はその顔に見覚えがありました。
「は、禿浦さん……」
男は私の高校の時の先輩だったのです。
私が存在を知った当時で既に何回か留年していました。
野球部の代打要員でしたが、年齢の問題で既に公式の試合には出れなくなってました。
その当時から、皆から避けられており、村八分の意味をこめて「はぶさん」と呼ばれていたのを覚えています。
私はその後、禿浦さんと軽く話しました。
禿浦さんは定職にもつかず、パチプロのようなことをやりながら、草野球を続けているそうです。
私はまぼろしパンティとして禿浦さんに言ってやりました。
「いい禿浦君、きちんと働いてお金を稼げば、風俗店みたいなところでちゃんと処理してもらえると思うの。そうすればこんな変態みたいな真似しないで済むでしょうし貴方も気持ち良くなる筈よ、そうしなさい」
自分の事は棚に上げ偉そうにお説教じみたことを言ってしまいました。
言い過ぎたかなと思いましたが、禿浦さんは心打たれたみたいです。
「判りました、こんな気持ち良いサービスが受けれるなら頑張って働いてみます」
なんて言ってました。
ちょっと誤解があるみたいですけど、良しとします。
「ありがとう、まぼろしパンティ」
そう言いながら禿浦さんはヨタつく足で去っていきました。
これで良かったのかしら?
そう思いながらも、ある種の満足感を得て、私も愛する家族の待つ我が家へと向かったのでした。
まぼろしパンティとしての活動、やめられそうもないみたいです。
-
<了>