まぼろしパンティ・「秋山警官編」/ななしィ・著





1
 有名校進学率No.1のクライム学園。
 藤寿々美はこの学園の優等生であり学園屈指の美少女である。真面目で正義感の強い彼女であったが最近奇妙な行為を行なっている。あの伝説のヒロイン「けっこう仮面」の写真を見たときから…。

 クライム学園のから寮に繋がる山道の通学路。寿々美はふと立ち止まりまわりに人がいないのを確認すると道脇の雑木林の中に入っていった。
「ああ…恥ずかしい…でもやらなくては!」
やがて通学路を数人の生徒が歩いて来た。
「き、来たわ…ああ…」
寿々美は木の影に隠れたまま、震える手でスカートを脱いだ。
 切れ上がった小股、スラリとした長い脚、そして形のいいヒップラインに食い込むののは、とても優等生の物とは思えぬシースルーの紐パンティ。休日に隣町まで行って買ったものだ。
「恥ずかしい…でも逃げないわ!けっこう仮面のようにならないと」
自分を言い聞かせるようにつぶやくと顔をサングラスで隠し制服の上着を脱ぎ、ブラジャーも外した。
ドキッドキッ
寿々美の潜む林の数メートル横を生徒達が談笑しながら通り過ぎて行く。5人…8人...誰も脇道に目を向ける者はいない。
「ああ…みんな…私が犯罪から守ってあげるからね…」
木の裏側で半裸の美少女が固い誓いを立てていた。

2
 寿々美はショーツコレクターであった。
 たまに街へ出かけると必ずランジェリーショップで可愛いらしいデザインの物を見つけては買い込んで帰るのが習慣だった。寮に戻り買って来たショーツを自室の床に並べてみる。
「これはフリルがいい感じだわ〜ウフフこれはレースの刺繍がいいわよね〜」
ひとつひとつを愛しく評する寿々美。
「全部いい…パ….パンティだわ..」
寿々美は「パンティ」という言葉の響きに甘美な感情をもっていた。他の女子生徒が「ショーツ」「パンちゅ」などと言ってるのを聞くと(パンティと言ってあげてほしいな…)などと思ったりするのだ。パンティを愛しているのかもしれない。時折、彼女は鏡に向かい帽子や髪飾りのファッションを楽しむように可愛らしいパンティを頭に被って悦に耽けることがあった。
「うふふふ…かわいい帽子みたいね….」
端から見れば奇妙な光景だが寿々美にとって「パンティを頭に被る行為」は異常ではないのだった。
 そしてあの決意の日。鏡の前で全裸になるも恥ずかしさのあまり顔を隠してしまいたい衝動にかられた時、パンティを被ったのも偶然では無かったのかもしれない。


 事件を解決して女子寮の自室に戻ってきたまぼろしパンティ。
「フゥ〜これでパパも安心して寝られるわね、よかった…」
安堵しながら鏡の前に立ち全身を映してみる。
「…今日の犯人も…すごくいやらしい眼で私を見てた….」
裸で戦う事で相手の油断を誘う。けっこう仮面に憧れて決めたスタイルだったが、マスクをしていても恥ずかしいのには変りはなかった。
「やっぱり乳首が立ってる…それに…イヤッ…染みが…」
股間の布地は外から見ても解るほどぐっしょりと濡れていた。正義の為の「恥ずかしい姿」。武器としての「いやらしい姿」。そう信じて戦ってきたまぼろしパンティだったが…。
「私…エッチな女なのかしら…こんなに興奮してるなんて…」
そっと豊満なバストを揉み、乳首を触ってみる。
「!!っ!ああああ!…」
すさまじい快感が彼女の躯を突き抜ける。股間の染みは更に大きくなり薄い布地から染みだしていた。
「い、いけないわ!私は正義の探偵まぼろしパンティなのよっ!」
我に帰り冷静になろうとするまぼろし。
「さぁ、着替えて宿題をしなくては」
性欲を振り切るように机に勉強用具を準備する。だが躯の火照りは収まらない。ふと机のかどが彼女の股間に当たった。
「アッ!!…あああああっ!!!きもちいい!!!…」
はじけたように腰を振り机に股間をこすりつけるまぼろしパンティ。
「オナニーじゃないわっ!偶然机が当たってるだけっ!アアン!!」
マフラーが乳首に擦れて思わず声をあげてしまう。頭の中で悪党の視線を思い出すまぼろし。
「アア〜!いやらしい私を…もっと見てっ!!アアアアッ!!!」
顔を赤らめ絶頂する寿々美だった。


 ここ2週間ほどクライム学園はこれといった事件もなく平和な日々が続いている。
「パパも少し退屈そうね。でも学園警察が暇なのは平和な証拠だわ」
寿々美もまぼろしパンティにならずに済むことを喜んでいた。いや、喜んでいるはずだった。
 ある夜の事。寿々美はシャワーを浴びた後、服を着ることをやめた。そして全裸のままそっとカーテンを開け暗闇の窓の外を眺めた。
「ああ…どうしてなの…すごく外に出たい…」
露出の誘惑。そう、寿々美は正義の探偵として裸で活躍する内に露出の快楽に目覚めていたのだ。心は否定しても体は求めていた。外の空気を、他人の視線を、裸の体に受ける事を望んでいたのだ。
「そうだわ、事件はなくてもパトロールをしなくては!」
寿々美はコスチュームを取り出し、まぼろしパンティの姿になった。
「さあ、まぼろしパンティの出動よ!」
ヒラリと窓を飛び出すと言い知れぬ快感が躯を走る。
「外の風がきもちいいわ…」
美しい躯を熱く火照らせて正義の探偵は学園に向かった。パトロールの名を借りた露出散歩へ…。

5
 山々に囲まれた深夜の通学路をパトロールするまぼろしパンティ。
「ふぅん…やっぱり簡単には悪人なんて見つけられないわ」
静寂の中、「建前のパトロール」は本来の目的へと変っていく。
「…誰もこないわよね…」
そうつぶやくとまぼろしは履いている純白のTバックパンティを思いきり上に引き上げて股間に食い込ませた。
細い布地は完全にワレメに埋没して敏感な肉芽に触れている。
「ンァァ…感じちゃう…」
そのままパトロールを、いや、露出散歩を再開するまぼろし。
腰をくねらせ挑発的に、いやらしく、歩く。
「ハァン…いやらしい…私っていやらしい…アア…」
ピンクの乳首もピンピンに張りつめている。
砲弾の様な乳房がユサユサと揺れるだけでも快感になっていたのだ。
「ハァァッ…きもちいい…裸で歩くの気持ちいい…」
たまらなかった。全身が性感帯のようだった。
遂には股間のパンティをも脱ぎ去り、濡れそぼったアソコを外気に晒したまま歩いた。
「ああ〜っ…恥ずかしい…でも、でも…きもちイイッ!!」

「誰だっ!!」
突然の声の直後、まぼろしパンティの顔にライトが向けられた。
「キャアッ!」
顔を押さえ思わずしゃがみ込むまぼろし。
「おお、まぼろしパンティでしたか!失礼しました!」
声の主は学園警察のパトロール隊であった。
心臓が飛び出すほど驚いたまぼろしだったが相手が警察だと知るや安心したのかスクッと立ち上がった。
「こんな時間にどうされました?何か事件でも?」
少し躊躇してから
「いいえ、今回はパトロールです」
と答えた。
「そうでしたか、ご苦労様です、まぼろしパンティー!」
丁寧に敬礼する警官だったが、その眼はギラギラと舐めるように彼女の剥き出しのバストを見つめ続けていた。
懐中電灯に照らされた美しい乳房。
「あの…まぶしいです…ライトを避けてくれませんか」
視線に耐えかねた様に明りを避けるまぼろし。
「おお、すいませんでした」
ライトは下へと下がって行き今度はまぼろしの股間を映した。
「アッ!!、イヤッ!!」
すぐに両手で隠したが遅かった。
「おお〜っ?今日は丸出しですか!?、まぼろしパンティ!」
その言葉に顔を真っ赤にして逃げ出すまぼろし。
「恥ずかしいっ!寿々美、恥ずかしい〜っ!」
股間とお尻を隠しながら走り去るまぼろしパンティ。
「落し物ですよ!まぼろしパンティ!」
警官の声に足をとめるまぼろし。
「Tバックパンティを落とされましたよ!」
「ああ〜っしまったあれはお気に入りなの!」
戻って来てパンティを受け取るまぼろし。
「あ…ありがとう、ではまた」
すると警官は薄笑いをして言った。
「こんなにパンティ濡らして…とんだ露出狂の変態女だぜ」
ジーンとまぼろしの体がしびれた。
「丸裸で外をうろつく変態探偵。だろ?まぼろしパンティ」
声もなくガクカクと震えるまぼろし。
「ほれ、変態女。まるだしのマ○コ見てやるから足開けよ!」
「ああ…それは……」
「くひひ…、言いふらすぜぇ〜正義の探偵まぼろしパンティはパンティぐしょ濡れで外をうろつき、挙げ句にゃマ○コ丸だしでパトロールしてる変態だ、ってなぁ〜」
「あうう…それは…、ゆるして…誰にも言わないで…お願い…」
「じゃあ手を上げて後ろに組め、露出狂」
股間を隠していた手を上げ頭の後ろで組むまぼろし。
「ふへへ…、丸見えだぜ〜でけえ乳もやらしいワレメもなぁ〜」


警察官の懐中電灯が弱味を握られ動けないまぼろしの美しい体を舐めるように動きまわる。
「へへへ、やっぱりスケベェな躯してるなァ。事件の時にはチラッとしか見えなくてストレス溜ってたんだぜ〜」
警察官のギラギラした視線を唇を噛みながら耐えるまぼろし。
「なぁ、恥ずかしくねえのかよ?正義の探偵がこんな乳首おっ立てて、マ○コヌルヌルで野外パトロールなんてよぉ〜。ただの露出狂だぜ?」
羞恥の指摘に躯をくねらせるまぼろし。
「本物のまぼろしパンティなのか〜?どんな素顔してんだ?」
警察官の言葉に寿々美は驚愕しながらも閃いた。
「そ…そうよ!実は私、偽物なんです!
まぼろしパンティのマネをして歩いてただけなんです!」
これで「正義の探偵」の名誉は保たれる、寿々美は安堵して言いはなったが……


「見苦しいぞ、まぼろしパンティ、、、ふん。まあいい、お前を偽物としようか。」
あっさりと苦しい嘘を信じた警官に不安を感じながらもまぼろしはこの場からの脱出の機会を伺う。
「まぼろしパンティでないなら、お前はただの変態露出狂だ!公然わいせつ罪で逮捕するぅ!!!」
手錠を取り出し逮捕しようとする警官!
それを後方宙返りからの蹴りでかわすまぼろし!
その蹴りは警官の溝落ちへヒットした。
「くふふ、、とても偽物の動きじゃねぇぜぇ…ウウッ!!」
ガクッと膝を落として倒れる警官。
「ああ〜ごめんなさい警官さん!」
脱兎のごとく逃げるまぼろしパンティ。
そして自室へ帰って来るなり自責の思いに泣きくずれるのであった…。


 翌日、憂鬱な気持ちで登校する寿々美。
「なりゆきとはいえ警察官を倒してしまった…きっと問題になってるだろな…でもあれは偽物がやった事よ…そうよ!あれはまぼろしパンティじゃないのよ!」

 学園警察の藤警部と部長刑事は久しぶりの事件の会議をしていた。
「おはよう、パパ」
内心ドキドキしながら署長室にはいる寿々美。
「おお寿々美!大変じゃ!まぼろしパンティの偽物が現れたのじゃ!」
やっぱり問題になっていた。
「なんですって!?で、どんな奴だったの?」
寿々美はわざとらしく驚いて事件の内容を問う。

 「それは本官から詳しく説明させていただきます!」
署長室のドアが開き、一人の警官が入って来た。
驚く寿々美。そう、昨日の警官はこの男だ。
警官はポケットからメモを取り出すといきなり読み上げ始めた。
「私、秋山巡査は昨夜、深夜パトロールの途中でまぼろしパンティと同じ格好をした犯人に遭遇しました!私が職務質問をすると犯人はパトロール中と答えました!しかし!なんとその女はいきなり下着を脱ぐと、まるだしの局部を本官に見せつけ自慰を始めたのです!!」
困惑する寿々美。
(う…嘘!…私そんな事までしてないわ!…)
「そして制止しようとした本官に蹴りを入れ、〜私は変態露出狂女のまぼろしパンティよ!ああん〜もっと裸の私を見てっ!いやらしい濡れ濡れマ○コ見てっ!裸で外に出るの好きなのぉ〜!みんなに見られたいの〜!私のエッチな体を見て〜っ!丸出しおマ○コ見て〜っ!!〜….などとわめきながら自慰を続けました!」
ニタニタしながら興味深々で聞いていた藤警部。
「うぬぅ〜正義のまぼろしの名を語り変態行為を続ける女か!よし、公務執行妨害および公然わいせつ罪で捜査開始じゃ〜!!その露出狂女を捕まえるのじゃ〜〜っ!!ウシシシシ〜ッ」


「よし、とりあえず現状で偽まぼろしを見たのは秋山君のみじゃ。君をこの事件の捜査リーダーに任命する!必ず逮捕してくれ!」
ポン、と肩を叩きエールを送る藤警部。
「ハッ!ありがたき幸せです!私には犯人の残した物品もあります!必ずや憎き犯人をこの場に引立てる事を約束できる事でしょう!」
敬礼し犯人逮捕を宣言する秋山。
「なに?犯人の残した物じゃと?なんじゃそれは?」
「はっ、これであります!!」
秋山はビニール袋に入れられた証拠品を取り出し、高々とかざした。
「このパンティが犯人の残した物です!ご覧下さい、この股の所のシミを!ハレンチ極まりない!変態の証拠です!」
オオ〜ッ!と証拠の下着に群がる警部たち。
そして、その横で青ざめる寿々美。
(しまった!やっぱり落としてたんだわ!私のパンティ!)
なんとか下着を取り返さないといけない。

「パパッ!いやらしいわよ、そんな汚れた下着に喜んだりして!私がその証拠品を預かります!」
そういうと寿々美は手を伸ばしパンティを取り上げようとするが、秋山に行く手を阻まれる。
「いくら藤警部の娘さんでも、そんな勝手は許されませんよ。」
対峙する秋山と寿々美。
「…ン?」
寿々美の美しい瞳と顔立ちを見て秋山は思った。
(似てる…まぼろしに似てるぞ)
秋山の表情の変化に動揺した寿々美は思わず眼をそらしてしまう。
(ああっ?バレたの?昨日はマスクしてたけどあんなに近くで顔を見られてたわ…そして裸の体も…ああ..)
赤面し震える寿々美。それを見て秋山は言った。
「これから警察犬を使用しての捜査を始めます。警察犬がこの下着のにおいを嗅げばたちどころに犯人の居場所がわかるでしょう」
またもオオ〜ッと歓声があがる。そして…愕然とする寿々美。
「では私は本署から警察犬を借りてきます。午後には戻ります。」
証拠の下着を懐に入れ、敬礼して部屋を出る秋山。ふと振り返り寿々美を見て言った。
「君は授業があるのでしょう?偽まぼろしの事は我々に任せて早く行ったほうがいいですよ」
秋山はニヤリと笑うと本署へと向かった。

10
「パパ、私風邪をひいたみたいだわ…今日は帰るね」
寿々美は藤警部に学園への早退の連絡を頼むと急いで秋山の後を追った。
「なんとか警察犬捜査の前にあのパンティを取り返さないと!」
だが寿々美の姿のままではさっきの様に怪しまれてしまう。まぼろしパンティに、いや「偽まぼろしパンティ」にならなくては!
 
 女子寮の自分の部屋まで20分はかかる。そんな時間の有余は無い。寿々美は学園警察の近くにある自分の部活のロッカールームに入った。
「あ!あったわ!」
バレエダンスの時に使うトゥシューズと腰に巻くスカーフをカバンに詰めるとまた急いで走り出す。
「学園の裏にある警察専用の出入口で待ち伏せするわ!」
 
その頃秋山はパトカーの横にいた。出発する所だった。
「ハイ、藤寿々美は本日、早退するとの連絡が今ありました」
学園の担任教師に電話していた秋山。
「ククク….やはりそうか。」
携帯電話を切り、車を発進させる。
「さぁ来い、露出狂女まぼろしパンティ」
 
 広大な山々に囲まれたクライム学園。
その中心たる校舎から1キロほど離れた所を学園の外壁が取り囲む。侵入者防止の為の外壁だ。そして学園警察の出入り専用の校門。寿々美はその門の横にある雑木林の影に先回りし、身を潜めた。

「ハァ、ハァ、間に合ったのかしら」
腕時計を見る寿々美。署長室を出てから10分が経過している。秋山が既に門を出て本署に向かったのかは解らなかったがとにかく変装を始める。
 セーラー服を脱ぎ、靴下と靴、そしてブラジャーを取り去る。今ここにはいつもの赤いグローブもブーツもマフラーも無い。ロッカーから持ってきたピンクのトゥシューズを履き、腰巻用の赤いスカーフを首に巻く。そして制服のポケットに手を入れマスクパンティを探る。が、
「!ああ〜!マスクパンティが無いわ!!」
そう、昨夜の出来事の後、泣き崩れた寿々美はマスクパンティを洗濯機に投げ込んだ後からスペアを補充してなかったのだ。
「ど、どうしたらいいの…ここまできて…」
焦る寿々美。
ふと、今履いている純白のパンティに眼を向ける。
「ああ…これしかないのね…」
意を決して、ゆっくりとパンティを脱ぐ寿々美だった。

11
 今まで履いていたホカホカの純白パンティを手に取る寿々美。
「ああ…少し汚れてる…」
署長室で秋山に見据えられられたからなのか。これから「変身する」=「裸になる」興奮からか。パンティのクロッチは濡れ、恥ずかしいシミを造っていた。
「でも、今はしかたないわ!」
寿々美はそのパンティをスッポリと頭にかぶり顔を覆う。だが当然ながら眼の部分の「くりぬき」は無い。視界を確保するため、パンティを下にひっぱり、ズラす。本来は足を通す所の穴から視界が開く。口は下着のお尻の布地に覆われて隠された。そして…
「あ、あうう…恥ずかしい…」
ちょうど鼻の所に股当てのクロッチが当たるのだ。オシッコの匂い、自分の恥ずかしい…の匂い、それを嗅がなくてはならないのだ。若い乙女は自らに羞恥して赤面する。
 いつものマスクパンティなら足を通す筈の穴から長い黒髪を出していたが、今は非常時である。独特の「耳の垂れたウサギ」の様なシルエットを確保するため長い髪を頭の両脇でくくった。
 携帯鏡で自分の顔を、マスク顔を確認する寿々美。
「なにかマスクというより…ヘンタイみたいだわ…」
複雑な思いで変装を完了する寿々美。
そこへ学園方面から一台のパトカーが走ってきた。

12
「き、来たわ!」
寿々美は急いで門のすぐ横の木に移動した。
(ああ、でもどうすればいいの?秋山さんを襲うの?この事件、元はといえば悪いのは私なのよ?)
眼前に迫るパトカーを見ながら…悩む寿々美。
(昨日、裸で外に出たのは正義の為じゃなかった…そして自分の保身の為に秋山さんを蹴った…悪いのは私…)
 罪の意識に困惑する寿々美。だが警察犬捜査をされれば寿々美が「偽まぼろしパンティ」の容疑者として逮捕される事になる。すなわち本物の「正義の探偵まぼろしパンティ」も消え去る事になり、「優等生 藤寿々美」は変態露出狂として羞恥の極みを味わうだろう。

「イヤッ!そんなのイヤッ!」
なんとか証拠品のパンティを取り返そう。今の寿々美にはそれしかできなかった……。

13
 門の前でパトカーがゆっくりと止まり秋山が降りてくる。そして門の横にある開閉ボタンに手をかけた。その時である。
「秋山巡査!私の下着を返しなさい!」
辺りを見回す秋山。
「誰だっ」
ザザッと門の横の木が揺れ、人影が地に降り立つ。
「私は偽まぼろしパンティ!さぁ、下着を返して!」
一瞬驚くもニヤついた顔のままの秋山。
「ふふん、来たな。どうしたその格好は?昨日と違うぞ?随分あわてて来たようだな、変態。」
ドキッとするまぼろし。
「裸でパンティを頭でなく顔面に被って、股当ての匂い嗅ぎながら現れるとはなァ!ヒャハハ…本物の変態だぜ!」
「アア…そ、それは…」
事実を指摘され、赤面するまぼろし。
「それに今日もノーパンかよ!マフラー短すぎてマ○コ見えてるぜ!、ったく、こんな朝っぱらから恥ずかしくねーのかよ!」
秋山に言われチラッと股間をみるまぼろし。
(いや〜っ!みえてるわ〜!)
股間をギリギリで隠すはずの薄いマフラーは無情にも風にあおられヒラヒラと舞い踊っていた。
(は…恥ずかしい…早くパンティ取り返さなくては…)
「捜査する手間が省けたぜ。お前のような変態にはお仕置きが必要だ。さぁ、おとなしく逮捕されなさい。悪いのはお前なんだ」
手錠を出して迫る秋山。後ずさりしつつ構えるまぼろし。
「また警察官に暴行するのか?もう罪を重ねるな」
冷静にそう言われると手も足も出せない。諦めるしかないのか。
(ああ…パパ…天国のママ…ゆるして…)
構えた手を下げ、立ちつくすまぼろし。
「ふへへ…いい子だ」
カチャリ。
まぼろしの手首に冷たい手錠がかけられた。

14
「さて、どうしたものか」
後ろ手に手錠をかけられしゃがみこむ偽まぼろしを見ながら秋山は考えた。
(こいつが藤警部の娘なら少しやっかいだな。警部の一人娘への溺愛ぶりは有名だ。)
 上司の娘を些細な容疑で逮捕して辱める事は自分の出世を妨げる事になるかもしれない。それに尊敬する藤警部の悲しむ姿を見るのは秋山の本意では無かった。

「立て。そして足を開け、変態」
秋山の言葉にビクッと反応するも、動かないまぼろし。
「立たないとマスク剥がすぜ!」
マスクに手をかける秋山。
「ああ〜っ!それは許して!立ちますから!」
力なく立ち上がり、脚を開くまぼろし。
「ふへへ…いいぞ。しかし本当にいやらしい体してるなァ、お前。」
昨日の夜とは違い、明るい日差しがまぼろしの美しい裸体を照らす。遮る物は何もない。秋山の視線がまぼろしの全身を舐める。
「ふひひ…でかい乳だ…乳首も興奮してそそり立ってるぜ〜?」
指摘に羞恥し、顔を背けるまぼろし。
「そして…このマ○コはどうだ?ああ?」
寿々美の股間を覗きこむ秋山。
(ああ〜っ、そんな近くで見ないで!イヤッ!イヤ〜ッ)
ブルブルと羞恥に打ち震えるまぼろし。
 極めて薄い陰毛、そして隠し切れない幼女のごとき美しきワレメ。
(ああ〜〜っ!ママ〜ッ!私、恥ずかしい〜〜っ!!)
羞恥の視姦責めに悶えるまぼろし。
 だが気持ちとは裏腹に「つぼみ」からは熱い雫が泉のようにトロトロと溢れ出ていた。
「ウヘヘヘ!触ってもねぇのに、すげえマ○コ汁だぜ?見られるだけでこんなにまん汁出せるのは露出狂のお前だけだな!」

 恥ずかしさが次第に快感となっていく。体の興奮を隠せないまぼろし。自然と腰はいやらしくくねり、豊満なバストがプルンプルンと揺れる。
(あ、秋山さん…私…アア…私…)
触ってほしかった。ピンピンの乳首を。濡れた股間を。
 でも言えない。それを言えば本当の変態になってしまう気がした。

「ふふ…ではそろそろ尋問するかな。」
秋山はまぼろしの眼を見て言った。
「お前、本当は本物のまぼろしパンティなんだろう?」
「……!!…ああ…それは…」
「正直に言わないと…、」
またもマスクに手をかける秋山。
「あひっ!言います!….そうです… 私は本物のまぼろしパンティです……」

15
「そうか!やはり本物のまぼろしだったか!」
がっくりとうなだれるまぼろし。
「お前は正義の探偵なんだろ?昨夜は何故、マ○コ濡らしてウロウロしてたんだ?正直に答えろ!」
もう嘘を言ってもしかたない。まぼろしは意を決した。
「私…最初はけっこう仮面に憧れて裸で戦ってたんです…でも最近..裸で外にでること自体が快感になってきて…つい…」
「つい、なんだ。」
「ああ…事件でも無いのにパトロールに行ってしまったの…」
「マ○コ濡らして、丸出しでか。」
「ああ〜〜っ…ハイッ…」
「フフ…つまり正義の探偵まぼろしパンティは露出の衝動を抑え切れず、深夜の校内をパトロールと称して裸でうろついてた所を私に発見されたが、事実の発覚を恐れ私に暴行して逃亡した、と?」
「…そうです…昨日は本当にごめんなさい…」

秋山は思った。昨夜俺は警察官としてでなく、一人のサディストとしてこの女に出会うべきだった————。
 こんな羞恥心が強く極上ボディの露出狂をずっと探していたのだ。だが手は出せない。なぜなら俺は正義の警察官。
 そしてこいつは尊敬する上司の娘。

 まぼろしの手錠を外す秋山。
 そしてポケットから証拠品のパンティを取りだし、ポンとまぼろしに渡す。
「なんで…?」
キョトンとして驚くまぼろしに秋山は言った。
「俺はサドだが正義の警察官だ!お前は変態露出狂だが正義の探偵だ!」
パトカーに乗り込む秋山。そして、吐き捨てる様に言った。
「これからも必ずハダカで戦え!そしてパトロールもしろ!正義の為に、お前のハレンチな露出癖を満たす為にもな!わかったかこの正義の変態女!!」
あっけに取られるも呆然と頷くまぼろし。
「よし、次のパトロールは明日の夜だ!正義の為に、行け!まぼろしパンティ!」

 去って行く秋山のパトカー。ヘナヘナと座り込む、まぼろし。
「あ、秋山さん。」
証拠品のパンティを握り締めたまま、寿々美は大粒の涙を流すのだった……。

<完>


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