まぼろしパンティ・「 寿々美のノーパン特訓 編」/ななしィ・著



1
 明日から夏休みを迎えようとしているクライム学園。
 学生寮から解放され、久しぶりの実家に帰郷する者。また寮に残り、勉強の遅れを取り返す者やクラブの練習に明け暮れる者。皆それぞれの夏休みが始まる。

 学園講堂。一学期の終業式で校長が訓示を演説する。
「〜〜でありますので〜〜〜ということもあります。ですから生徒の諸君も、自分の弱点を克服する目標を立て、有意義な夏期休暇を過ごして下さい。以上!」

校長の長い挨拶がやっと終わり、全校生徒はホッとしていた。その中で一人、校長の話に感動し誓いを立てた生徒がいた。
 そう、学園屈指の美少女優等生、藤寿々美である。

(そうよ!弱点を克服するのよ!この夏休みで私は…まぼろしパンティは強くなるわ!!)

寿々美の考えるまぼろしの弱点。
それは「恥じらい」だった。
けっこう仮面に憧れ、裸で活躍してきた彼女だがマスクで顔を隠していても「秘部」を晒す事が出来ない。
どうしても「恥じらい」が邪魔をする。
けっこう仮面の「顔を隠して体隠さず」にもっと近づきたい。丸出しのアソコで悪党を怯ませたい。
寿々美はそんな思いを日々募らせていたのだ。

そしてもう一つ、自分の中の「変態」に勝つこと。
視線を裸に受けることで「快感」を覚えてしまった自分。すぐにハレンチな気持ちになってしまう弱い自分。
いやらしい自分…。

(アア…いやらしい私…ハァァ…ァン…)

「ハッ、いけないわ!馬鹿!寿々美の馬鹿!!」

自分の弱点を想像しただけで興奮して「いやらしい気持ち」になってしまう「自分」。

(強くならなきゃ!心が強くならなきゃダメ!そうよ、特訓よ!)

パンティを湿らせたまま、弱点克服を決意する寿々美。
乙女の夏休みが始まろうとしている….。


 夏休み初日。
「それでは行ってくるよ、寿々美!」
犯罪率が著しく低下する夏休みは学園警察も少数体制になる。寿々美の父親の藤警部も2週間の本署勤務出向となっていた。
「あんまり羽伸ばさないでよパパ!はい、コレ」
父に「お守り」を渡す寿々美。
「おお、優しい娘じゃの〜!ありがとう!お前も気をつけてな!」

父親を送り出し、部屋に戻った寿々美。

「…これでもう…後戻りは出来ないわ…」

そっと「鍵付きタンス」の引出しを引いてみる。
ビクともしない。
「下着」の入っている引出しは鍵がかけられているのだ。
そう、寿々美は「弱点」を克服する為、「恥じらい」を克服する為、変身前からも「特訓」をする事にしたのだ。

「下着を封印…ああ…恥ずかしい…でも、これも強くなるための試練よ!」

引出しの「鍵」は藤警部に持たせた「お守りの中」に入れたのだ。
それは彼女の決意を表していた。

「素顔の時から、メンタルな所から強くならないといけないから!」

鏡に向かい、そっとスカートをまくる。

(ああ…しばらくは…ノーパンなの…特訓なの…)

鏡に映る丸出しの秘部を見ながら…頬を染める寿々美。
「恥じらいに勝つ」。
自ら課した「スカートの下はノーパンで過ごす」試練。
だがその決意とは裏腹に…、寿々美は「言い知れぬ快感」が体中に走るのを感じていた。

(ハァァン…パンティ履けないのよ…寿々美…アア…)

うっとりと恍惚の表情を浮かべる寿々美。
その瞳はこれからの羞恥な毎日を期待する様に輝いて見えた。


 夏休みになって数日が過ぎた。寿々美は自ら課した「試練」に少し慣れ始めてていた。
「ウフフ、かなり特訓の成果が出てきたわね!」
ノーパン生活に余裕すら感じる寿々美。
 だが…この数日、彼女は「全く外出せず」黙々と夏休みの宿題に時間を費やしていた。
おまけにロングか膝丈のスカートを着用し「ノーパンの恥ずかしさ」を半減させていたのだ。

そんなある日。
「ピンポーン」藤邸の呼び鈴が鳴った。
(ああっ!誰か来たわ!どうしよう…でもロングスカートだしノーパンなんて分かるはずないわね…)

これも試練とばかりに玄関ドアを開ける寿々美。

「あ、藤さん!ごめんね遅くなって!さぁ、行きましょう!」
訪れたのはテニス部の友人、美香だった。

「美香?…!ああ、忘れてたわ!今日は夏期練習日だったわね!」
寿々美は複数のクラブに所属していた。テニス部も彼女の「ハシゴ部活」の一つだった。

「ごめ〜ん美香!すぐ準備して行くから先にコートに行ってて〜!」

「へぇ〜藤さんでもウッカリするだね〜。んじゃ先に行ってるから!」

 美香を見届け、あわてて部活の準備をする寿々美。
「え〜と、ラケットとスポーツタオル、制汗スプレーに…え〜と…」
スポーツバッグに急いで詰め込む。
「フゥ、あとはアンダーショーツだけね」
タンス引出しを引く。

「…!…アアッ!!しまった!開かないんだったわ!!」

自ら施した「下着の封印」。
施錠された引出しにアンダーショーツも入っていた。
愕然とする寿々美。

「ノ…ノーパンでテニス?…ああ…なんてことなの…」
頬を染め、困惑する乙女。

(部活…休もうかな…)
彼女に「逃げ」の思考が走る。だが…

「ダ、ダメよ!逃げちゃダメ!!こんな事でヘコタレたら、強くなんてなれないわ!!試練に打ち勝つのよ、寿々美!!」

自分を勇気づけ、テニスルックに着替え始める寿々美!

「よ、よ〜し、どうせなら一番丈の短いスコートにするわ。アア、その方が恥ずかしいもの!そうよ、弱点克服のためよ!」

ロングスカートを脱ぎ、スコートに足を通す。

「…ああ…でもこれは…短かすぎかしら…?」

股下1センチ。鏡に映る超ミニスコートの自分。
「や、やっぱりやめようかな….でも試練だし…アア…」
弱気になり、悩む寿々美。
ふと時計を見る。集合の時間だ。

もうスカートを履き替える時間も、迷う時間も無い。
「ああ、けっこう仮面!私、行きます!!」

意を決し、テニスコートに向かう寿々美だった———。


 クライム学園専用テニスコートに繋がる山道。夏休みともなれば通りすがる者もない山道を一人の少女が走る。

(ハァ、ハァ、恥ずかしくなんてないわ!試練よ、試練!)
頭にサンバイザーを被り長く美しい髪を後ろで結わえた清楚なる乙女。ブランド物の白いTシャツは爽やかなテニス少女を演出する。
 だが、その下のピンク色のフレアースコートの丈は過剰なまでに短い。腰の位置が高い為か。太股は脚のつけねギリギリまで露出し、後ろにまわるとヒップの下の方が少し見えている。
 まさに超ミニスコートだった。上半身の清楚さが下半身の過激さを更に増幅していた。

(が…頑張るわ!恥ずかしさに勝つわ!強くなるために!)
頬をピンク色に染めた乙女。その瞳にテニスコートが映る。

 テニス部の夏期練習は既に始まっていた。顧問の山田一郎コーチの前に女子部員が整列し話を聞いている。
「よし、話は以上だ!では全員柔軟体操を開始!」

そこへ走って現れた、寿々美。
「ハァ、ハァ、遅れてすいませんでした!」

瞬間、視線が一斉に彼女に注がれる。
あまりにも短いスコート。一瞬ショートパンツかと思わす程だ。
いつもの清楚な寿々美を知る者にとっては驚きを隠せない姿である。

「コラ!藤、いくらハシゴ部員でも遅刻はいかんぞ!!」
コーチも寿々美の美しい脚をニタニタと眺めた。

(ああ…みんな見てるわ…私の事…恥ずかしい…)
頬を、耳たぶを真っ赤に染め、うつむく乙女。

「さぁ!!みんな柔軟体操よ!早く。」
キャプテンの美香が静寂を破る。コートに散らばって行く部員たち。

ホッとする寿々美。
なるべく他の部員の視線に入らないように小走りにコートの端っこに行き、柔軟を始める。

 脚をしっかりと閉じて屈伸。当然、体を前に倒す度にスコートの後ろが引き上がり、お尻は丸出になった。
夏の風がノーパンの美尻を撫でる。
(あぁん…誰も気付かないで…私…パンティ履いてないの!…)

更に脚を開いての屈伸。皆に背を向け、お尻をコートにつき、脚を大きく開くいて体を前に倒す。
(んふぅん…、ア、アソコ丸見えだわ…アア…)
股間に目をやると、生まれたままの性器が飛び込んでくる。
幼女のような美しいワレメ。180度開かれた脚は隠す物のない乙女の秘部を完全に露見させる。
(ぬ…濡れてる!…凄く…アア…これは汗よ!…アアン…)

ノーパンに興奮してる自分には気付いていた。だが乙女の羞恥心はそれを容易には認めさせない。

(と、とにかく今日の「試練」を乗り切るわ!誰にもノーパンを気付かれずに乗り切ってみせる!)

晴天の空の下、剥き出しのワレメを見つめながら誓う乙女だった。


 なんとか準備体操を終えて一息つく寿々美。そこにキャプテンであり友人の美香がやって来た。

「藤さん、どうしたの?練習日を忘れてたり、そんな短いスコート履いてきたりして。あなたらしくないな〜。あ、ひょっとしてコーチを誘惑してるかしら〜?」
悪戯っぽく質問する美香。

「ちがいます!実はあわてて2年前のスコート履いちゃてね、時間も無いし、ま、いっか〜って。うふふ…、体は成長してる、って良く分かったわ〜」
笑顔で答える寿々美。

「な〜んだ、そうだったの。でも藤さん…、なんか今日すごく色っぽいわよ〜!ふふふっ、じゃあね〜」
キャプテンの位置に戻って行く美香。

(美香…嘘ついてごめんね…これは試練なの…)
スコートの裾を気にしながら心で美香に謝る乙女だった…。

 やがて練習はランニング、ラケットすぶりと続き、前半が終了した。照りつける夏の日差しの中、ベンチハウスや木陰で部員達が座りこんで休憩をとっている。
 そんな中、スコートのめくれを気にして立ったまま、木にもたれて休憩する寿々美。

(ああ…ノーパンが気になって思いきり走れなかったわ…ラケットも全然振り切れてなかったし…)

美香が部員に説明してくれたのか。寿々美への、みんなの注目は殆ど無くなっていた。

(フゥ…でもなんとか半分過ぎたわ…。けっこう仮面…寿々美は頑張ります….)

スコートの裾を握り締め、「ノーパン試練」の成功を祈る乙女。
ふと、体がプルルっと震えた。

(あ…いやん…おしっこしたくなっちゃったわ…もうすぐ休憩時間が終わっちゃう…)

スカートを気にしながら早足でコートを出る。
 トイレはテニスコートから20メートル程離れた所にある。急ぐ寿々美。だが…

「あっ!そうだわ、確かここのトイレは…ああ〜っ!」

「階段」である。このトイレの入口前に30段程の角度の急な階段があるのだ!

(ああ…こんな短いスコートで階段なんて…アア…)

頬を染め、困惑する乙女……。


 トイレの階段の下で悩む…寿々美。超ミニノーパンの乙女は尿意に体を震わせていた。

(ああ…でもお漏らしするよりマシよ!…)

幸いにも周りには誰もいない。ゆっくりと階段を上り始める。

(誰も来ないでね…アア…恥ずかしいわ…)

急勾配な階段。自然と体が前に傾き、腰が突き出る。
超ミニからはみ出していた「尻たぶ」は急階段を上がるたび、少しずつ、、プリン、プリンと揺れながら…、
白く桃の様に美しい「丸出しの尻」の全貌を晒け出してゆく。

(アア〜ン…下から見られたら丸見えだわァ…イヤン…)

階段を10段程上った、その時。

「うひょ〜っ!すっげ〜美人のテニス部員さんだぜ〜!」
「どこどこ…、わ!ほんとだ!!俺のタイプだよ〜!」

階段の上、つまりトイレから、正装した子供のような男子がゾロゾロと出て来たのだ。

(う、嘘…、イヤッ!…来ないでッ!)
頬を真っ赤にして慌てて階段を降りる寿々美。

「しかもなんて奇麗な脚なんだ!色っぽ〜い!」
「はぁ〜っ…、なんか見とれちゃうよなぁ〜!」

男子らは階段を降りた所に座りこんでしまった。その横で恥ずかしそうに立ち尽くす寿々美。

「どうしたのテニスの美人お姉サマ?トイレ行くんでしょ?」
「早く行かないと漏らしちゃうよ〜ハハハハハ!」

図星を付かれ、ビクッとする乙女。
確かに尿意は迫っていた。
だが彼らが「階段の下」にいてはトイレには行けない。

「ト、トイレになんて行きません!」

スコートの前後を押え、テニスコートに戻る寿々美。そんな彼女をニヤニヤと目で追う少年たち。

一方、寿々美は…、
(もう休憩時間、終わってるわ…オシッコ…我慢できるかしら…アア…)

冷汗を垂らし…さらなる試練に耐える乙女…。
後半の練習が始まろうとしている———。


「よし、全員整列しろ!」
山田コーチの前に部員が集まる。

「え〜先程話した様に、後半は来賓の方々が練習を見に来られる!故に、ダラダラした動きをした者には俺の「マタワリ」を食らわすからな!キビキビと動くように!いいな、みんな!」

「ハイ!」
一斉に声を出し、コートに散って行く部員たち。そんな中、一人キョトンとし立ち尽くす寿々美。

「ねぇ、来賓の方々って誰?大勢で来るの?」
近くの後輩部員に声をかけて聞いてみる。

「あ、藤先輩は遅れて来られたから知らないんですね。クライム学園って進学校だけど犯罪が多いから、最近入学希望者が減ってるらしいんですよ。で、犯罪の少ない夏休みに全国の「お金持ちの子供達」を招待してクライムの平和で活気のあるとこを見てもらう、って事らしいです。入学してもらって、寄付金ガッポリ…、ですね。ハハハ」

「ふ〜ん…それでトイレに子供みたいなのがいたんだ…」
納得する寿々美。

「コラァァ!!そこの二人!何を遊んでる!!マタワリ食らいたいのかァ!!」
コーチの怒号が飛ぶ。

 「マタワリ」とは地面に寝かせた部員の両足首をコーチがつかみ、そのまま上に持ち上げ、左右に開いて「強引に足を開脚」させる技。つまり「まんぐりがえし」の体制にされアンスコの股間を皆に晒させる羞恥のお仕置きの事だ。

「きゃ〜っセクハラコーチ怒ってる〜!間違って短いスコートで来ちゃったみたいだけど、藤先輩も頑張って下さいね〜!」
慌てて走り去る後輩。

(そんな大事な時に…ノーパンだなんて…アア…なんて事なの…、しかも…アアン…おしっこ我慢して…ハァァン…)

 自分の悲運を嘆く乙女…。
 その間にも全国から訪れた学園見学の少年らが続々とコート入口から入って来る。ベンチハウス付近は40人程のギャラリーで埋まった。

 滴る汗…。小刻みにお尻が震え…。モゾモゾと腰がうねる…。

(あ、あんなに人が来てる…ああ…こんな場面で粗相をしてしまったら…寿々美、お嫁にいけない…アアッ!)

切迫する尿意。
 ノーパンという状況が乙女の膀胱をさらに圧迫する。クラクラとする乙女…。
 しかし「怠慢な動作」にはコーチのお仕置きが待っている。

(ノ、ノーパンで「股割り」なんてイヤッ!!ああ〜っ)

テニスコートに乙女の汗が滴る…。


 四面あるコートを使い、試合形式の練習が始まった。
練習試合をしている部員以外はコート脇で熱気のこもった声を出し、選手を応援をしている。
その中で一人、脂汗を流す寿々美。

(や、やっぱりオシッコはしておこう….)

学園の為にも、自分の為にも、そしてキャプテンの美香の為にも、無様な動きはしたくなかった。
前キャプテンの谷須野恵子が「全裸はりつけ事件」に遭遇し、転校してしまった後、美香は懸命にテニス部の再建に乗り出していた。
そんな美香の熱意に打たれ、運動神経の優れた寿々美はテニス部のスカウトを承諾したのだ。

押し寄せる尿意が乙女の集中力を失わせる…。
寿々美は意を決して見学者の群がるベンチハウスに向かう。
異常に短いスコート姿。見学する男子たちの視線が乙女に集まる。

(アア…イヤ…)

ラケットでお尻を隠し、片手でスコートの裾を握りしめ、椅子に座った大勢の少年達の前を通り過ぎていく、羞恥に頬を紅く染めた「超ミニ、ノーパン」の美少女…。


「コラ、藤、どこへ行く!?」
視線の嵐を抜け、やっと出口前に来たのに…。コーチに捕まる寿々美。

「す、すいませんコーチ!ちょっとお手洗いに行かせて下さい…」

「何ぃ?、便所だと?そんなのは休憩時間にするもんだぞ!!我慢できんのか?大きい方か、小さい方か、どっちだ?」

「は、はい…ち、小さい方です…申し訳ありま…せん…アア…」

沢山の見学者の注目の中、「おしっこしたい」と言わされる乙女。羞恥に声が震える…。

「なに小便だとぉ〜?ウ〜ム…、どうしたものか…、」
じらす様に考え込む山田コーチ。
 山田は恥ずかしそうに放尿の懇願をする美少女にサディスティックな目を光らせていた。

見学者の少年達もニヤニヤと「このお姉さんはオシッコに行かせてもらえるのか」を注目した。

(ククク…可愛いぞ…藤寿々美…。お前の放尿の権利は今、俺の手中にあるのだ…)
ニヤリと笑う山田コーチ。

「行かせてやれよ!かわいそうだろ!」
突然の声。その声は見学者の少年…。

「あ、あなたは…」
驚く寿々美。
先程の休憩時間にトイレの階段で冷やかされた少年だった。

「生理現象なんて我慢してたら体を壊すだろ、コーチさん?」

「ウ、ウム…、藤、行ってこい…。」

「は、はい。ありがとうございます!」

まさに天の助けか。
尿意を堪え、遂にコートを出る、寿々美。


 ラケットを片手に、小走りでトイレに向かう寿々美。
内股でモジモジしながら走る様はまさに「おしっこを我慢してる少女」そのものだった。
尿意の切迫とノーパンの不安感で思いきり走れないもどかしさ…、トイレまでが、遠く感じる。

(ハァァ…すぐにオシッコできるわ…もうすぐよ…)

その時、後ろから猛スピードで走ってくる足音がした。
「お姉さ〜ん!!大丈夫〜!?」
コーチに怒られていた寿々美を助けた少年だ。

(ああ!何しにきたの〜!来ないで!)

乙女の気持ちも虚しくアッというまに追いつく少年。
「お姉さん、ごめんよ〜。休憩の時、僕らがお姉さんのオシッコを邪魔したからコーチに怒られちゃったんだよね…」

突然あやまる少年。
確かにその通りだ。しかし、あの時も「ノーパン」でさえなければ階段を上り、トイレに行くことは可能だったはずだ。この少年が全て悪い訳ではない。

「ううん…いいの。私がちゃんとお手洗いに行かなかったのが悪いの…だから心配しないでテニスの試合を見学してて…ネッ」

乙女は優しく微笑してそう言うと、また急いでトイレを目指した。だが少年はまだついてくる。

「ど…どうしたの?早く見学に戻りなさい…」
ラケットでお尻を隠しながら少年に言う寿々美。

「いや、僕のせいでお姉さんはオシッコ出来なかったんだ!だから僕はお姉さんがオシッコするまで安心できないんだよ!」
純真な目で言い放つ少年!

(…そんな…ああ…)

トイレは目の前だった。だがそこには「階段」と「ノーパン」の負目がある。乙女の秘密を知らぬ少年は心配そうに寿々美のすぐ後ろをついて来る。

(もう…ガマンできないわ…よ〜し…)
寿々美は突然少年の方に振り返って言った。

「ね、あの大きな山を見て。あそこの頂上って夜景がキレイなのよ〜」

「え、どこ、どこ?あの山?それとも右の山?」

「展望台があるでしょ、よ〜く見てよ。ホラ、あそこの山よ」

「え〜?どこだよ、あれかな?あ、あの白い建物かな〜?」
山々に目を向け、展望台を探す少年。

「ん〜…、あ、あの山の事か!あれだよね、お姉さん?」

振り向くと寿々美がいない。
「あ!だましたな〜!!!お姉さ〜ん!!」

寿々美を追い、トイレに走る少年。だが彼女は道路の横の植え込みに隠れていた。

「ウフフ…単純なコね….」

寿々美はトイレの使用をあきらめていた。震える足で植え込みの、更に奥の林へ入って行く。

(アア…こんなお外でオシッコなんて…でも…もう我慢できないの……)

林の中、「野ション」を決意し、頬を染める寿々美…。

10
 林の木立の中に立たずむ寿々美。頬を染め…、周りをキョロキョロと確認する乙女…。
ザザザザ…………
夏の風が生い茂る樹木の葉を鳴らす。

「す…するわ…」

寿々美は大きな木の影にしゃがみ込むとスコートをめくり、ノーパンのお尻を晒した。
「ああ…」
思わず吐息を漏らす乙女…しゃがんだまま足を開く…。

ザザザザザ!!…一際大きな音で木の葉が鳴る。
ふと人の気配を感じる寿々美。

「だ、誰かいるの?」

シーーン…。答える者もない。
ホッとする乙女。丸出しの秘部を見る。

(ああ…出ちゃう…こんな所でオシッコしちゃう……)
股間の筋肉を緩める乙女…。

その時!
「わぁっ!!お、お姉さんっ!!!」

突然、少年が木の横から顔を出したのだ!

「キャッ!!ヒィィ!!!」
あまりの驚きに、後ろに尻もちをつく寿々美!
大股開きの格好で後ろに両手をもついてしまった!

「ア!・・アアッ!!イヤァァァ〜〜!!」

ジョッ!・・・ジョロロロロ・・・ッ!!

ほとばしる尿水…。止まらない水しぶきが羞恥の音をたてる…。

(アアアア…、イヤッ…、イヤッ…!!…)
美しい顔を真っ赤にして…、丸出しのワレメを少年に見られながら…、唇を震わせ…、放尿する寿々美……。

やがて…。静寂が二人を包んだ。

寿々美は暫く動けなかった。
あまりの恥ずかしさに体がプルプルと震える。

「お…、お姉さん…、あの、これ…、」
少年は寿々美にポケットティッシュを差し出す。

ハッ、として体を起こし、股間を隠す乙女。
「こ…これは…、私のティッシュ…」

「さっきの道の端に落ちてたんだ…、林の前の…。で…、林の中に入ってみたら…、お姉さんが見えたんだ…」

震える手で差し出されたティッシュを受けとる寿々美。

「あ…ありがとう…。ち、ちょっと見ないでいて…、」
少年に見えない角度でおしっこの雫を拭き取る乙女。

(ああ…なんて言えばいいの…ずかしい…)
必死に「野ション」の言い訳を考える乙女…。
 だが、頭の中は酷く錯乱していた。そんな彼女を見ながら、少年が口を開く。

「お姉さんって…、パンティ履いてなかったんだね」

「!!ああ!!」
驚き、震える…、寿々美…。

11
「お、お願い…テニス部のみんなには…ああ…内緒にしておいて…」
年下の少年に頭を下げ、懇願する寿々美。

「え、どっちの事を?外でおしっこした事?パンティ履いてないこと?」
純粋な目で質問する少年。

「ああ…どっちも…両方ともです…」
顔を手で覆い恥じらう乙女。

「うん、いいよ。そのかわり、僕もお願いがあるんだ…、」
寿々美にゴニョゴニョと耳打ちする少年。

数分後…。
少年に手を引かれてテニスコートに戻ってきた寿々美。

「おい、士朗、どこ行ってたんだよ?」
一緒に見学しに来ていた仲間が心配して駆け寄る。

「へへ、お姉さんをトイレにエスコートしてたのさ!」
どこか得意気に話す少年、士朗。

「おい、藤!早く戻らんか!」
寿々美がトイレから戻ってきたのを見るや、怒鳴りあげる山田コーチ。

「ハ、ハイ!すいませんコーチ!」
スコートを手で押さえ、小走りで戻る寿々美。走りながらチラッと士郎少年を振り返り、目で「イヤ、イヤ、、」と訴える。

士郎は首を横に振り、拒否の仕草をして、「約束だよ〜!」とつっぱねる…。

「アア…」
乙女は小さく吐息を漏らすと諦めたようにコートに向かった。

 そして…。ついに寿々美の練習試合が始まる…。キャプテンの美香に頼んで一番奥のコートにしてもらった。ベンチハウスからも、見学席からも、最も遠い場所。フェンスの後ろは山々があるだけだった。

「なんだよ士郎、どこに連れていくんだよ」
「あんなコートの端で見学したら日射病になるよ〜」
文句をつける仲間を引き連れ、寿々美のいるコートへ向かう士郎。
「ふふふ、お前らが見たがってたモノ、見せてやるよ」

「2年、藤寿々美さんと2年、前野芳子さんの試合を始めます」
恥ずかしそうに超ミニのスコートの裾を伸ばしながら、コートに入る寿々美…。

「!!…、ああ…士郎君…」
フェンスの外には士郎と仲間3人がしゃがみ込んでいた。

「美人のお姉さま〜ガンバってね〜!!」
「オシッコできてよかったね〜!!」
少年達の罵声が飛ぶ。

(そ、そんな…約束が違うわ〜…)
うっすらと涙を浮かべ、哀願の目で士郎に訴える乙女…。

「大丈夫だよ、寿々美さん!さぁ、約束だよ!」
純真なる士郎少年との約束。

「ハァァ…やるしかないのね…ああ…)
股下1センチの超ミニスコートの後ろ側のウエストを、さらに引き上げる寿々美。
「尻たぶ」ギリギリの裾がグンと上がり、お尻の割れ目をも晒し出す。

「オ、オオッ?!おいおい、あの美人の人…、パンツを…、」
驚き、フェンスにがぶり寄る少年達…。

腰を屈め、ラケットを構える寿々美。

(ああ…お尻が…イヤァ…)

まさに「お尻丸出し」だった。
引き上げられたスコートは突き出したノーパンの桃尻を
隠しきれる筈もなく、夏風にヒラヒラとはためくのみだった…。

12
「うぉぉ…、ワレメもケツの穴も丸見えだぜ〜」
「すっげえ〜あれが女のアソコなのかぁぁ〜〜」
「た、たまらんなぁぁぁ…、、あうう…、」
脚を開き、前傾姿勢で腰を屈めてラケットを構える、「ノーパンの寿々美」に感嘆の叫びを上げる少年達。

(アア〜!!見られてるぅ〜!!私のアソコ…見られてるわ〜!!アア…)

気が遠くなる程の恥ずかしさだった…。瞳は涙で潤み、頬は燃えるように紅く染まる…。心臓が高鳴り、唇は切ない吐息で震えた…。

「パコーン!!」
対戦相手のサーブ!ボールを追う寿々美。
グッと踏み込みグリップを返す!

「おわ〜っ!マ○コ丸見えだぁぁぁ!!」
少年の一人が叫ぶ。

(ああっ!!イヤァァァッ!)
羞恥に動きが鈍り、ラケットが空を切る…。

「15ー0!」審判員の声が響く。

(ああ…士郎君…もう許して…)
羞恥に潤む瞳で士郎を見る乙女…。

[秘密を守るかわりに、もっとスカート短くして試合してよ。僕は遠い所からクライム見学に来てるんだ。もう二度とお姉さんとは会わないかもしれないんだ!だからお願いだよ…。]

士郎との約束を守った寿々美だったが…、

「や、やっぱりノーパンじゃ動けないわ…」
格下の前野に失点を許し、諦め気分になる寿々美。

その時、隣のコートから声が飛ぶ。
「藤さん!恥ずかしさに負けないで!」

ハッと見る乙女…。声はキャプテンの美香だった。

「頑張って!短いスコートになんか負けないで!」

その激励は、まるで「けっこう仮面」の言葉の様に聞こえた。恥じらいに勝つために自分で課した「ノーパン試練」…。

「そ、そうよ!!私、強くならないと!」
意を決し、集中する寿々美!

パコン!また相手のサーブが来る。
回り込み、踏んばりってボールを返す!

「ええいっ!!」
寿々美のスマッシュが決まる…。寿々美の反撃開始だ。

 その後、試合は寿々美優勢で進むのだが…、ボールを打つたびに、コートを走るたびに、スコートの裾はヒララッと大きくめくれて、白いお尻を…、乙女の秘部を…、少年達に露出させた。

(ああ…は、恥ずかしい!…でも...でも負けないわ…アソコ丸出しで戦ったけっこう仮面…私は…まぼろしパンティは…恥じらいに勝って、強くなります…!!)

潤む瞳…上気した頬…切ない吐息をもらす唇…。丸出しのお尻を揺すり、ノーパンの股間を突き出す乙女……

ゴクリ…。息を飲む士郎。
いつのまにか少年達の罵声は止まり、食い入る様な視線だけがノーパンの乙女に注がれた…。

(ハァ…ハァ…見てるの?士郎君たち…、試練を乗り切る私のアソコ…見ててよ…アアア…」

ヒクッ!ビクンッ!!
乙女のワレメに…、形容の出来ない甘い感覚が押し寄せていた。

(はぁぁん!アアッ!?…だ、だめよ寿々美!!アア〜ッ!いやらしい気分になってはダメ!!これは試練なのよ〜!あうう…)

フンフンと鼻が鳴り、ツボミからは熱い雫が流れ…滴る……。構えたラケットのグリップを股間にさりげなく当ててしまう…。

「アゥゥッ!!!」
すさまじい快感が体を駆け抜ける!
脚をさらに広げ、挑発的に白いお尻をクイ、クイッと振る寿々美!

13
 超ミニのスコートがヒラヒラと翻る。清楚で美しい顔を羞恥に火照らせ、虚ろな瞳でノーパンテニスに没頭する寿々美…。

(いやらしい?…ネェ…、私っていやらしい女…?へ、変態の…露出狂なの…?)
うっとりと恍惚の表情を浮かべる乙女…。

夏の暑い風を、少年達の視線を…。丸出しのお尻に、滴るほど潤った秘部に受けながら…。

(ああん…こんなに恥ずかしいのに…こんなに嫌なのに…なんなのかしら…この気持ち…私、凄く…興奮してるわ…アア…感じる…アソコも…おっぱいも…気持ちイイ…)

寿々美はまぼろしパンティとして「始めて出動」した時の事を思い出していた。
あの日も、こんな気分だった。
マスクで顔を隠し、正義の探偵を気取っていても、「裸」なのだ。
気丈に振舞っても、内心は羞恥に打ち震えていたのだ。
だが、その強大な「恥ずかしさ」と同じぐらい、「見られる事の快感」は、乙女の心に…、深く刻まれたのだ。

(恥ずかしい…でも…でも、見られてるのって気持ちイイの!)

「ゲームセット!」
寿々美は1セットも落とさずに勝利していた…。

フラフラとコートから出る、ノーパン少女。

「美人のお姉さん!いや、寿々美さん!!」
士郎たちが満足顔で駆け寄る。

14
 スコートの裾を下に引っ張りながら、恥ずかしそうに士郎達の方に向かう寿々美。

「寿々美さんのアソコ、奇麗でしたよ!」
「ほんと、ほんと、お尻も美しかったし〜!」
「僕も始めて女の人のアソコ見れて最高に嬉しかったです!」
「お姉さんアリガトウ!」

フェンス越しに集まった少年たちは屈託のない笑顔と12才の男子らしい感想を述べ、礼を言った。

「い、いえ…、アノ、士郎君、みんな…アア…今見てた事…秘密にしてくれますか…」
うつむいたまま、懇願する乙女…。

「うん、約束だもんね。絶対言わないよ!なぁ、みんな」

「ああ、それはいいけどさ、士郎どうやってこのお姉さんをノーパンにさせたわけ?」
一人の少年が聞いた。

「ふふん、聞きたいか?実は休憩時間に僕達がこの人のオシッコを邪魔しただろ?
 でな、さっきコーチに怒られつつも再度トイレに行く途中で、パンティにおしっこを漏らしたんだよ」

驚く一同、そして寿々美。

「だからな、この人がノーパンな原因は、俺達のせいなんだよ」

士郎の嘘を信じ、顔が曇る少年たち。

「お姉さんゴメンよ…、絶対秘密にするからさ…、」
士郎を残し、ベンチハウスに戻る少年たち。

「し…士郎君…どうして仲間を連れてきたの?それに、あんな嘘までついて…」

「あいつら、いつも女のアソコ見たいって騒いでたんだ。楽しみは分けあわないとね。それとあの嘘はあいつらに「罪の意識」を植えるためさ。」

「…、士郎君…」

「お姉ちゃんが何故ノーパンだったのか、本当の理由なんて興味ないよ。ただ、僕は美人のお姉さんのアソコをみんなで見たかっただけさ。」
微笑む士郎…。

「僕は頑張って勉強してクライム学園に入るよ。たとえ犯罪が多くたって…、こんな素敵な女性がいるんだもんね。」

「ええ…待ってるわ…君達が来るのを…」
微笑み合う二人…。

こうして寿々美の「ノーパンテニス試練」は終わった。学園見学に来ていた少年達の内、士郎ら4人は入学を希望したという。

また、彼らの「ツゲグチ」により、山田コーチの解任が決まったらしい…。

夕方…、シャワーを浴びる寿々美…。
見られながらの放尿…。ノーパンでのテニス…。思い出される羞恥の体験…。

(ああ…けっこう仮面…私は強くなれるのでしょうか…)

乳房を撫でる寿々美…、恍惚の表情で吐息を漏らす…

(アゥゥ、だ、だめよ…あれは「正義の為」の試練だったのよ…いやらしい気分になってはダメ…)

タオルで体を拭き、全裸のまま自室に戻る乙女…。
ふと、学生カバンからマスクパンティを取り出し、鏡の前で被ってみる…。

(ネェ…まぼろしパンティ…私、強くなれたの?ノーパンで活躍できそうなの?…アア…)
丸だしの股間を晒したまま、鏡の自分に問う…。

(髪、乾かさないとマスクパンティが濡れちゃう…)
急いで覆面を取る寿々美。

「ああ!このマスクパンティを履いて行けばよかったんだわ〜!」
叫ぶ寿々美…。
 だがその顔は後悔した表情では無く、むしろ満足気で、うっとりとした恍惚の微笑を浮かべていた…。

<完>


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